ソフィテル東京(旧 ホテルCOSIMA) 菊竹清訓 大林組 設計

ソフィテル東京(旧ホテル COSIMA)は、1994年6月16日、上野・不忍池畔に法華クラブ系列の高級シティホテルとして開業し、その名は創業家・小島氏に由来。

当時イギリスのホスピタリティ企業と提携し、バトラー・サービスを導入。26階建てに客室71室(後に83室)という細身の超高層ビルで、建築はメタボリズム建築の旗手・菊竹清訓氏による設計、施工は大林組。

枝葉のように張り出す客室群や、塔屋の大型水槽による制震構造が特徴的で、「五重塔ビル」や「モミの木」を連想させる姿は賛否を呼んだ。

1997年に法華クラブが会社更生法適用後、1999年に仏アコー(Accor)グループが土地ごと買収し、2000年9月に「ソフィテル東京」としてリブランド開業。上野美術館や不忍池を訪れる海外客に注目されたが、ロケーションの難や経営判断により2006年12月19日に閉館。その後2007年から2008年にかけて解体され、日本初の100m超高層ビルの解体例として知られる。

跡地には三井不動産レジデンシャルによる住宅「パークタワー上野池之端」(約30階建て、高さ106 m)が建てられ、2010年に竣工。数々の建築的挑戦と短命の歴史を経たソフィテル東京は、東京のランドスケープに独特の存在感を残し、今なお建築史にその名を刻む。

ソフィテル東京の写真

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