... 知人のYukariさんによる「ウミウシ」に関するコラムです(^^)

#003 伊豆基本4種

 今回は、私が普段潜っている伊豆半島の海で良く見られるウミウシを紹介したいと思います。

 伊豆半島でみられるウミウシ基本4種というのがあります。いつ、誰が決めたのかは知りませんが・・・(^^ゞ
 いずれも、裸鰓目(らさいもく)・ドーリス亜目・イロウミウシ科に分類されるウミウシで、アオウミウシ、シロウミウシ、サラサウミウシ、コモンウミウシの4種類がそれにあたります。
 基本というだけあって、さすがに伊豆半島のいろいろなポイントで良く見られます。ガイドさんによってはいちいち紹介してくれなかったりする可哀想なウミウシでもあります。なので、観察したい場合や写真を撮りたい場合は事前にお願いしておく事をオススメします(笑)

 それでは、それぞれのウミウシを写真とともに簡単に紹介しまーす。

●アオウミウシ(学名:Hypselodoris festiva) 
 
2002年8月14日 伊豆海洋公園にて撮影
>ウミウシ写真<

 見た目の通りの名前です(笑)。大きさも平均して3cm前後と観察しやすく、これは夏でも冬でも伊豆半島各所で見られます。私自身も2・3・4・5・6・8・11月に、伊豆海洋公園・安良里・川奈・大瀬崎・伊東と各所で出会ってます。夏だと交接しているところが見られたりする様ですが、私はまだ見た事はありません。
 このウミウシは背中の模様がかなりバリエーションに富んでいるので、観察するのは面白いです。これだけたくさん出会えるのですが、青という色合いのせいか、写真を撮るのは意外と難しく(ピントが合わない・・・)、たくさん撮ってる割にはお見せ出来るレベルの写真が少ないのです。なので、いまだに追いかけてます(笑)


●シロウミウシ(学名:Chromodoris orientalis) 
 
2003年3月15日 伊豆海洋公園にて撮影
>ウミウシ写真<

 こちらも見た目通りの名前です(笑)。大きさもアオウミウシと同じぐらいのものが多く、こちらの方が白くて目立つのでさらに見つけやすいです。伊豆半島では普通に見られる様ですが、基本的に岩礁域に生息しているようで、何故か私は伊豆海洋公園でばかり見ています。逗子でもたくさん見られました。
 こちらも夏でも冬でも良く見られますが、1ダイビングで1個体だけでなく、多い時では6〜7個体みかけたりします。白くてバックの色から目立つからか、見つけやすさに加えて写真も撮りやすく、練習には最適のウミウシです。


●サラサウミウシ(学名:Chromodoris tinctoria)
 
2003年4月18日 川奈ビーチにて撮影
>ウミウシ写真<

 これも年間を通じて、伊豆海洋公園・大瀬崎・安良里・川奈などの各所で見られます。逗子でも大量に見ました(笑)。白い体色に赤の網目模様と黄色い縁取りで、縁取りと網目の間には、白い部分が広がるというのが特徴だそうです。ここに掲載した写真は触覚が赤っぽい色をしていますが、もっと紫っぽいのもいます。写真は5cm以上の大きな個体で、うねうねとせわしなく動いており、お世辞にも「カワイイ」とは言えない(笑)ものでしたが、主に冬頃見かける幼体(こども)は、1〜1.5cm程度でかわいらしい姿をしております^^


●コモンウミウシ(学名:Chromodoris aurepurpurea)
 
2003年5月3日 逗子オオタカ根にて撮影
>ウミウシ写真<

 今までに紹介した3種類と比べて、圧倒的に出会った数が少ない。自分が見つけられてないだけかもしれないが、たぶん伊豆海洋公園で1,2回見かけた程度で、写真に至っては1枚も無い状態でした。ごく最近まで・・・。
 この写真は逗子で撮ったものですが、ストロボの当たりすぎか色が薄くなってしまっていますが、白い身体に、紫色の縁の点々と触覚、黄色い背中の斑点と、とてもきれいな色合いをしています。この時は2ダイブで2個体観察できましたが、伊豆だと春から夏にかけて岩礁域でよく見られるらしいです。自分があんまり見ていないので、基本4種に入っているのが納得いかない(笑)部分はありますが、これから夏に向かうので、今年こそは伊豆半島で撮影しようと密かに決意をしております。


 以上で、伊豆基本4種のご紹介は終わりです。これからウミウシ観察をしてみようと言う方は、手始めにこの4種類から探してみてはいかがでしょうか?

続く・・


◎Yukari's Room
http://www003.upp.so-net.ne.jp/yukariri/